カラスについて
日本で普通に見られるカラス属のカラスは、留鳥のハシブトガラスとハシボソガラスの2種類です。
日常語ではこれらのカラスを区別することはありません。
渡り鳥では、北海道にワタリガラス、九州にミヤマガラスとコクルマガラスが冬鳥として飛来します。
迷鳥を含めると7種が記録されています。
元来は森林や農耕地などに住んでいる鳥でしたが、都市化が進んだ今日では都市部においても分布を広げており、都会の鳥としてのイメージが定着しました。
翼長は50~60㎝。雑食性でゴミ集積場などを荒らす行動が問題となっています。
繁殖期は春~夏で、一夫一妻制で協力して子育てを行います。
巣は樹上に小枝を組んで作りますが、電信柱や看板、鉄塔などに営巣することもあり巣の材料も針金やプラスチックなど身近なものも器用に使いこなします。
営巣期間中は縄張り意識が強くなり、不用意に近づいた人間や動物を攻撃するといった行動が見られます。
抱卵期間は20日前後、巣立ちまでの期間は30~40日程度で産卵数は(ハシブト)2~5個、(ハシボソ)3~5個程度。
巣立ち後も2、3カ月は家族でグループを組んで行動し、その後独り立ちし、繁盛期以外は大規模な群れを作ります。
カラスは非常に頭の良い鳥で、捕獲用トラップなどは見抜いてしまいます。
記憶力も高く、石や銃で狙われた経験があるものは石を拾おうとしたり傘をライフルのように構えただけで逃げてしまいます。
ごく稀に九官鳥のように喋る個体も存在します。
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