カラスが増えた原因とは何か
今では都会の背景としてすっかり溶け込んでいるカラスですが、近年ではカラスやハトによる鳥獣被害が後を絶ちません。カラスの増加も被害が拡大している要因の一つだといえますが、カラスが増えた原因とは何なのかについて考察してみたいと思います。
1.人間界は食の宝庫私たちが出している生ごみは、カラスにとってはごちそうです。決まった場所に行けばエサを拾うことができるのですから、山奥に生息しているカラスに比べると、エサの調達は容易だといえるでしょう。野生動物からすれば、食の調達が困難な山奥よりも、容易にエサを調達できる都会に暮らす方が好都合だといえます。食に困ることがなくなれば自ずと平均寿命も上昇し、カラスの数は拡大を増すことでしょう。
2.繁殖力の著しい上昇人間が出す生ごみの中には、カラスにとっては栄養価が高いものもあります。栄養価が高いエサは、成鳥であるカラスだけではなく、巣で親の帰りを待っている雛たちのエサにもなるのです。より栄養価が高いエサは雛の成長を促すほか、雛が成鳥に至るまでの死亡率を減退させる要因ともなります。これによって、カラスの繁殖力が著しく上昇することも考えられるでしょう。
3.カラスにとって安全な環境であるカラスにとっての天敵は、猛禽類や人間です。しかし、猛禽類などの野生動物と違って人間には知性があります。知性が働くからこそ、よっぽどのことが無い限りはカラスを威嚇したり、攻撃することはありません。それに対し猛禽類は、カラスの巣に忍び寄って雛を捕食することもありますし、親カラスと敵対することも多くあります。安全性という面で、野生環境と人間界を天秤にかけたとき、人間界に軍配が上がるのは確実でしょう。カラスにとって人間界は天敵が蔓延る場所ともいえますが、それと同時に安全な環境であるともいえるのです。
カラスに一切の悪気はありませんが、私たち人間に牙を向くようなことがあれば、それ相応の対応が必要になります。カラス駆除の方法は様々なものがありますが、自分の状況や環境に合わせて選ぶようにしましょう。